バッハ:フーガの技法、トリオ・ソナタ集(再プレス)
「フーガの技法」の室内オケによる演奏には多くの録音がある。その中で、現代楽器による演奏としてはリステンパルト盤を愛聴している。この人のバッハには深い精神性としみじみとした落ち着きが感じられる。この演奏でも第1フーガの冒頭を聴いただけで、精神がゆったりと広い空間の中に解き放たれるような感動を受ける。
録音は今から40年以上前のものだが、ザール室内管弦楽団とソリストたち(オーボエのヴィンシャマン、チェンバロのヴェイロン=ラクロワとドレイフュスという豪華さ!)の音をクリアな音でとらえている。残響の具合もこの曲にふさわしい。ちなみにリステンパルトの「フーガの技法」はコロンビアからも出ていた。両者は違う版の演奏であり、そちらも名演である(輸入盤で手に入れることができる)。リヒターのバッハがすばらしいのは言うまでもないが、リステンパルトのバッハも私は忘れられてゆくのは惜しいと思う。(この人とシャンボンのオーボエによるアルビノーニの作品9-2は超名演。機会があれば、これも聴いてほしい。)







